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ブランスリー電脳ちょっとだけ版
女性が経営するベーカリー [2012年1月号 特集]

アーネカフェを切り盛りする宮本麻紀さん

パンと菓子は、妹の早苗さんが1人で製造する製品を販売
仕事は自分のために続けるもので、それが同時に誰かのためになる

アーネカフェ

ベーカリーを10年営み、カフェをオープン
 宮本麻紀さんと早苗さんの姉妹は、10年間営んだベーカリー「BAGEL」を閉め、2011年8月、東京・杉並区の住宅街に「アーネカフェ」と「ジージョベーカリー」をオープンした。店名に「アーネ」と「ジージョ」とあるように、「姉」の麻紀さんが「アーネカフェ」を、「次女」の早苗さんが「ジージョベーカリー」を切り盛りしている。
 「ジージョベーカリー」でのパンと菓子の製造は、早苗さんが1人で行う。同ベーカリーでは売り場は設けておらず、作ったパンと菓子はそこから自転車で5分ほどの「アーネカフェ」に配達。同カフェで麻紀さんが、陳列して販売しながら、モーニングやランチ用に調理しての提供もしている。
 10年間続けた「BAGEL」は、「混んでいるときは、5、6人いる販売のスタッフが半分外に出てしまうような、売り場と厨房合わせて10坪もない小さな店舗」(麻紀さん)だったが、常に客足が絶えない人気店で、地元客から愛されていた。手狭になったこともあり、移転を決めた。移転に伴い、カフェを設けた理由について、麻紀さんはこう語った。
 「体力的にきつい仕事なので、このまま製造と販売だけを続けていくことに、不安がありました。今は若いからできているのだと思っていましたから」
 当時も1人で製造を担当していた早苗さんは、前日の夜10時から昼過ぎまで作業し、寝床に就くのは夕方。睡眠時間は確保できていたものの、昼夜逆転に近い生活。麻紀さんも同様だった。
 「無理が続くと、やりたくてやっている仕事でも、嫌になってしまいます。仕事は自分のために、そして生きていくために続けていくもので、それが同時に誰かのためになるものなんだと思います」(麻紀さん)
 現在は、規則正しく夜に睡眠がとれるようになった。月に6日の休みも、ショッピングや映画鑑賞などに費やせるようになった。
 「パンだけを考えていたときと比べると、視野が広がってきました。自分を育てていくことは、カフェの仕事には欠かせません。お客様とはよく会話をします。そして、『ここでの時間を楽しんでもらう』ということを第一に接客をしています」
 麻紀さんは接客が好きで、早苗さんは職人肌でものづくりが好きだという。姉妹で店を持ったのは「たま...(月刊ブランスリー2012年1月号へ届く)

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