「焼きたてです」とスタッフの声が響く活気に満ちた店内 |
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「やっぱり、何と言っても安いでしょ」と話すのは、孫と週に1、2回来店するのが楽しみだという女性。帰りに、近くに住む2人の娘家族それぞれに、土産用のパンを買うのが習慣だという。 平日の午後1時半、千葉県八千代市のピーターパン小麦の丘店のテラス席は、パンを頬張る家族連れや子どもを連れた母親などで賑わっていた。 無料サービスのコーヒーを片手に、焼きたてのパンを頬張る客は皆、リラックスした様子。一人で来店した男性のサラリーマンも、「気軽に寄れるところが気に入っています」と話す。 店内に入ると、「いらっしゃいませ」の挨拶と共に、「カレーパンができあがりました」というスタッフの声や、「パンダのパンがあるよ」とはしゃぐ子どもの声が聞こえてくる。その活気に包まれ、購買意欲が一層沸き立てられる。 店内が活気に包まれているのは飛び交う声のせいだけではない。テラス席やコーヒーコーナーの掃除をしたり、両手のふさがった客に対し、ドアを開けに行くなど、約20人のスタッフが生き生きと動いている。テラス席の客の姿がリラックスした様子であるのも、スタッフの目配りが行き届いているからなのだろう。 平日は70万円、土日は130万円も売り上げる人気の同店だが、売上げのピークを迎える昼時でも、客の流れはスムーズだ。 しかし、「スタッフそれぞれの持ち場は、製造、販売以外の細かいことは特に決めていないんです」と、同店でスタッフのシフトや商品の動向などを管理する役割のトレーナー、中島健太さん。 中島さんは、スタッフが自主的に動ける環境作りのために、シフト表を目立つところに貼っ... (月刊ブランスリー2011年3月号へ続く) |