[ブランスリーってどんな雑誌?] [ブランスリーネット]
月刊ブランスリーの記事をちょっとだけお見せします。
ブランスリー電脳ちょっとだけ版
新たな業態 - Breadal one [2005年2月号 お店拝見]

ドアを開け、顧客を招き入れる山岸さん

厨房で忙しく動きまわる山岸さん
ベーカリーのあり方の新しい形が登場した。昨年4月に、東京・世田谷区にオープンしたBreadal Oneだ。営業時間は、基本的に正午から午後2時までと、午後5時から午後7時までの1日合計4時間。品揃えは30品目弱。店舗面積は6・5坪(売り場1・5坪、厨房5坪)。販売方法は対面販売。製造はオーナー1人。販売は、パートもしくはオーナー夫人1人。平均日商は8万円。

感謝の気持ちが仕草に現れる。売り場1・5坪の小さな店

冷たい雨が降り続くとある土曜日の午前11時30分。傘をさした女性がひとり、シャッターの閉まった店の前にたたずんでいた。その女性を横目に見ながら、店の裏にまわり、ドアをノック。中から「どうも」と元気のいい声が響いてきた。オーナーの山岸充さんは、開店を30分後に控え、忙しそうに動いていた。焼きたてのパンをのせた天板が次々とオーブンから出て来て、ラックに差されていく。それを恵子夫人が手際よく陳列台に並べていく。「今日はバターロール少ないの」(恵子夫人)。「いや、そこにもう一枚あるよ」(山岸さん)。
 正午の開店時間が来て、山岸さんが厨房の裏から、店の正面に出てきた。「いらっしゃいませ。お待たせいたしました」といいながら、すでに15人ほどになっていた顧客の列の脇を通って、ドアのところに行き、ドアを開け、顧客を招き入れる。「私のパンを買いに来てくださって本当にありがとうございます」という感謝の気持ちが、仕草の端々からにじみ出ていた。
売り場が狭いので、一度に入れるのは3人まで。1人が買い終わったら、一人入って・・・という具合。
Breadal Oneは、売り場が1・5坪ほどしかない小さな店。入り口のドアを開けると、すぐに右手が平台のような陳列台になっていて、パンがぎっしりと並んでいる。その下は、ショーケースになっていて、その中にもパンが陳列されている。レジは平台のような陳列台のすぐ脇にある。恵子夫人が1人ずつ注文を聞いて、パンをとり、包装して手渡し、清算する。清算が終わるごとに恵子夫人はもちろん、厨房で...(月刊ブランスリー2005年2月号へ続く)

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