石窯でのパンの焼け具合を確認するオーナーの内海敏幸さん。その目は真剣そのものだった。 |
スペイン製の大きな石窯は、暖家の主役だ。 |
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顧客と近いところでパンを作っていたい。パンへの思いを伝えたい。
クラストが薄く、パリッと焼き上がる。
埼玉県戸田市の「石窯パン工房暖家」は、文字通り石窯が売りもののひとつ。約9坪の売り場に半分程度突き出す形で大きなスペイン製の石窯が設置されている。 「ずっと石窯にあこがれてきました。他店との差別化という意味もありました」 石窯を導入した理由について、オーナーの内海敏幸さんはこう話した。 同ベーカリーはおよそ2年半前、店舗をリニューアルすると同時に、石窯を導入した。リニューアルする前は現在の店舗から程近い場所で7年間ベーカリーを営んでいた。 「型もの(食パンなど)以外はできる限り石窯で焼くようにしています。全体の7割以上は石窯で焼いていると思います」と内海さんはいう。 「石窯の威力はどんな点ですか?」との質問に「クラスト(皮)が薄く、パリッと焼き上がります。クラム(中身)はしっとりと焼き上がります。それと次の日になってもしっとり感があまり変わらないんです」 リニューアル以前からフランスパンを納めていたフランス料理店のオーナーも「石窯で焼くようになってから風味と味がよくなった」と言ってくれたそうだ。 窯伸びがいいのも石窯の特徴だそう。例えば、同ベーカリーの人気商品のひとつである「レトロバゲット」。 「イーストの量が少なく、天然酵母を使っています。また、吸水が多くべとべとの生地なのですが・・・・・(月刊ブランスリー4月号へまだまだ続く!) |