パンの販売スペースにはショーケースがL字型に設置されている。高い天井から吊るされたガラス張りのオブジェが印象的だ。 |
「軽井沢レザン」は、大人気で、どんどん棚からなくなっていく。販売スタッフは大忙しだ。 |
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六本木の防衛庁跡にオープンした複合都市型施設、東京ミッドタウンの浅野屋を取材した。東京・自由が丘「トレインチ自由が丘」に続き、同ベーカリーの大型商業施設への出店は2店舗目。自由が丘店では、初めてセルフサービスの販売方式を導入したが、東京ミッドタウン店では、創業以来の方式である対面販売のみとした。 また、これまでのカントリー調ではなく、「アーバン」(都会的)なイメージを打ち出した。最も混雑する土曜日には、1日150万円の売上を記録することもあるという。 「東京ミッドタウンのイメージに合わせて、私どもの店舗のこれまでのカジュアルな雰囲気ではなく、高級感を打ち出す店作りをしました」 ブランジェ浅野屋営業部企画室チーフ、峯島知恵さんはこう説明する。 厨房はフル装備で、主に菓子パン類や、ハード系の小物類などを製造。大型のハード系のパンなどは、東京・板橋区にある工場で製造したものを運んで販売している。 峯島さんは「フルーツライなど味が入ったものに人気があります。当社の他の店舗でよく売れている商品はここでも人気が高いようです」という。品揃えの約9割は、同ベーカリーの他の店舗と共通だが、東京ミッドタウン店限定の商品もある。 36席のブラッスリー(軽い食事やお酒を出すレストラン)を併設。モーニング、ランチ、ディナーなどの時間帯に分けて、...(中略)
販売スタッフの感性 取材メモ 水曜日の午後2時に訪ねたが、かなり混んでいた。ショーケースの前は、客でごった返し、販売スタッフらは注文を聞くのに大忙しだった。客は並んでいるわけではないので、順番に注文を聞いていくのは、相当な経験と知恵が必要に違いないと思った。店長は明朗なまだ若い女性。同ベーカリー銀座店での実績を買われての抜擢だそうだ。「お客様のことを一番わかっているのは、常にお客様に接している販売スタッフですから」と峯島さんはいった。商品開発の会議では、販売スタッフからの声を...(月刊ブランスリー7月号へ続く) |