手前は「鶏もも肉のエピスソース」(730円)、奥は「オマールエビのビスク」(680円)。鶏もも肉は、「パン・ブリオッシェ」でサンドされている |
製造スタッフと社長の西山逸成さん(写真右) |
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東京・渋谷に昨年12月にオープンした「レフェクトワール」は、京都と東京・新宿にベーカリー3店を展開する西川逸成さんが、「パン屋じゃない店をやろう」と考案した新しい業態で、おいしいパンがあるレストランだ。 「サンドイッチとフレンチをベースにした料理が主体の店です。これまでの3店舗はベーカリーとして、パンを食事パンから菓子パンまで幅広くそろえてきましたが、この店では、料理を引き立てるシンプルな味のものを焼いています」(西山さん) オープンして3カ月経った現在はパンも販売するようになったが、オープン当初は販売用のパンはなかったので、店頭にあった飾り用のパンについて「このパン買えないんですか」と訊かれたり、販売用のパンをリクエストされるなどしたという。 現在販売しているパンは、「クロワッサン・オ・ブール」(160円)や「パン・ブリオッシェ」(1斤367円)、「パン・オ・セレアル」(1グラム1・5円)など約13品目で、これらはレストランのメニューに使用しているアイテムでもある。 レストランのメニュー表は、スープ、サラダ、サンドイッチ、デザートと、シンプルに4つのカテゴリー別に表記されている。しかし、サンドイッチの欄を見ると、「タルティーヌ ローストビーフ・フルムダンベールのソース」(840円)、「鶏もも肉のエピスソース」(730円)、「エスカルゴのブリオッシュ詰め」(630円)などと書かれており、さらに魚料理、肉料理とカテゴリー分けが必要かと思うほど充実している。通常のサンドイッチのイメージとは違い、フランス料理の一品かと思うようなメニューが並ぶ。 「サンドイッチを作るのが好きで、でも凝ったものを作ろうとすると、既存のベーカリーの業態では、どうしても無理が生じてきます。『皿盛りで提供するサンドイッチの専門店』とすれば、メニューの幅を広げることができますし、パンはサンドイッチ用のものだけを焼いていけばいいので、種類も少なくてすみます」(西山さん) 西山さんが経営する京都と新宿の店舗でも、「パテ・ド・カンパーニュ」など自家製の具材を使ったこだわりのサンドイッチが並ぶ。西山さんはパン...(月刊ブランスリー2013年4月号へ続く) |