人の問題は大きい。仕事が1人でこなせる量を超えたとき、人を雇うことになることが多い。
一つの理想は、従業員が創業者の意志に共感し、同意し、手足となって創業者のとともに一つの目標に向かって、精一杯働くような状況になることだ。
こうした状況はいかにして生まれるのだろうか。人は自分のためには必死になるが、他人のためにはそう簡単に必死になるものではない。従業員が創業者のために、または創業者が作った店のためにどうしたら必死になるのだろうか。そこには必死になるだけの理由があるはずだ。
その一つの答えは、「いやなら辞めるべし」と創業者が有無を言わせず、働かせること。かなり荒っぽい手法。10人中8〜9人は辞めていっても残った1〜2人が何人も集まった集団は迫力がある。恐いものなしかも知れない。そして、この手法でうまくいっているケースも多いのではないかと思う(少なくても外からはそう見える)。創業者は生き生きしているし、従業員にも修羅場を通り抜けてきたことからくる一種の迫力がある。多分一つの正解だろう。
しかし、人を動かす方法はもちろんこれだけではない。
逆に創業者がワンマンにならず、従業員の意見を尊重し、従業員と対等な立場で接し、話し合い、非常にうまくいっているケースもある。この場合も、創業者も従業員もみんな生き生きとしている。全員が一丸となって一つも目標に向かってまい進している。みんなとても楽しそうだ。これもまた正解。
やはり、創業者のキャラによって、はまり役というのがあるのだろうか。地でいけるはまり役というのが・・・。
一ついえるのは、ある一つの店なり会社なりの仕組みがあって、それに創業者は創業者として、従業員は従業員として、それぞれの立場からかかわったときに、それぞれがそれぞれの立場から同時に自己実現を達成できるかどうかに、すべてはかかっているということだ。
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