この間、戦後まもなくか、戦前かは覚えていないが、朝日新聞の古い記事を何かで読む機会があった。確か、東京大学の卒業式の記事だったように記憶しているが、「挨拶にたった000学長は、大要次のように述べた」とあって、次にその学長の挨拶を聞き取った内容が延々と載っていたように記憶している。今のメジャーな日刊紙にこんな記事は載っているはずもないのだが、ふと振り返ると、ちょっと昔に関わったある業界紙に同じようなスタイルの記事があったことを思い出した。ということは、昔はメジャーな日刊紙も業界紙も同じような記事の書き方をしていたんですね。さらに、ということは、日刊紙が世間の厳しい目にさらされ続けて、自らを磨き続けて来た間、業界紙はまるで、ジャーナリズムや記事作法について、ガラパゴス諸島状態だったということか?(中略)「お金をどぶに捨てる」という表現があるが、悪意のある無駄なものや人さえ優しく許容できた古きよき時代ならともかく、今の時代、「お金を捨てられるどぶ」にだけはなりたくないと思う。社会の役に立つならともかく、社会のお荷物にはなりたくありませんから。
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