アフリカで、雨が降らないときに、雨を降らせるために祈る祈祷師がいるらしい。 ドキュメンタリーのカメラマンを昔やっていた人から聞いた話だが、そのカメラマンはあるとき、動物ものの撮影で、アフリカに行った。 雨が長い間降らないと、丘の上に登って、ひたすら雨乞いをする祈祷師がやはりいるのだという。 そのカメラマンは、「そんなことで、本当に雨が降るのか」と現地の人に尋ねると「間違いなく降る」という確信に満ちた答えが返ってきた。 「なぜなら、降るまで祈るのだから」 この話を聞いて、私は「なるほど確かにそうだ」と思った。 逆に、英語のことわざにこんなのがある。長い間雨が降り続き、みんながうんざりしていて、誰かが「いやな雨だ。いつになったら止むんだ」というと、「止むよ」と自信たっぷりに別の人がいった。 "There's never been any rain that hasn't stopped"(今まで止まなかった雨はただの一つもないから) 人間、やはりおおらかに生きていきたいものである。
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