コンピュータウイルス防御ソフトのシマンテックとトレンドマイクロの例の、サイトを調査して、変なウイルスがないかを調べ、もし危険だと判明したら、YahooやGoogleの検索結果の該当サイトの箇所に赤いバッテンのマークをつけるとういうやつだが、どうも、違和感を感じて仕方がない。
今年の初めから始まったようなのだが、まだ、「未評価」、つまり、シマンテックまたはトレンドマイクロの調査が及んでいないサイトがたくさんあるのだ。しかも、その「未評価」のサイトには、どうみても怪しげなグレーの?マークがつけられる。
「未評価」なのは、「未評価」と評されているサイトのせいではなく、シマンテックまたはトレンドマイクロのせいであることは明らか! それでいて、閲覧しようする人を追い払うに充分なあの怪しげなマークは、いくらなんでも、人の道に反するというか、日本の義務教育を受けてきた人たちが下す判断とは到底思えないのだ。
もちろん、一部の悪意のあるサイト運営者、または不注意なサイト運営者から、世界中のウェブ利用者を守るという趣旨は充分に素晴らしいし、理解できる。しかし、それを実現しようとする人には、超一流の技術力と、無条件のやさしさと、細心の注意力が必要なことは明らかだ。
そう考えると、シマンテックとトレンドマイクロの「未評価」サイトに対する現在の処遇は、はたして、ウイルス対策をこれらの会社に任せておいて本当に大丈夫か、と疑問を抱かせるに充分なお粗末さだ。
罪のないサイト運営者が、「未評価」ではかなわない、と何とか一刻も早く評価を下してもらおうとすると、結構な手間をとられるのも事実だ。
繰り返しになるが、一旦それなりのパワーを持ってしまった企業は、その行動に細心の注意を払ってもらわなくては、みんなが困るのだ。そうでないと、全世界の無数の人たちに、膨大な無駄な労力を強いて、世界規模での大損出を生み出しかねない。
それは、某大手検索エンジンに気に入られようと、どれだけの優秀な人たちがどれだけの労力を裂くことを強いられてきたかを思えば明らかなことだ。
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