「総論賛成、各論反対」というのがある。大きな方向性には賛成だが、それを実現させるための細かな具体的な手段となると、一変して「それはちょっと」となってしまう。やはり、自分の身近な事柄になると、どうしても保守的になってしまうのだ。時代と共鳴する『保守』であればいいが、今の時代に限っては、多くの場合そうではない。世の中の進歩の足かせにだけはなりたくないものだが、それには、常日頃からの努力が必要だ。「まだ早いよ」「この業界は遅れているから」は禁句だ。本当にそう思っているのは、実はそう言っている本人だけ、ということだってある。世間の人たちは、見た目以上に賢いと考えて間違いない。「各論反対」では済まなくなったとき、「絶滅危惧種」の指定を受けて、その後10年も経たないうちに、本当に絶滅する破目になる。
|