 入船亭扇橋師匠の直筆俳句色紙
『横浜の海さへぎらず枯銀杏（かれいちょう）』
横浜の山下公園通りから海岸通りにかけて、
見事な銀杏並木が並びます。
春の青葉の時季から、
秋に黄色く色づく頃まで、
イチョウの木は、
港方向の視界をさえぎることになります。
唯一、北風吹く冬の季節には、
葉を落とし、港への視界が広がります。
そんな光景を描いているのでしょう。
だいぶ前になりますが、マリンタワー横の
横浜郵便貯金会館の最上階の展望レストランで
徹夜工事をしたことがありました。
夜が明けてきて空が薄紫色になりかけた頃、
ふと窓の外を眺めたら、
深い朝もやのなか誰一人いない、
銀杏並木の鋪道のなんと美しかったこと。
今でも忘れられません。
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